臨書の進め方

はじめに

私は普段、書道を嗜む者として書道に楽しく触れ、この投稿をしている現在は隷書の練習をしています。

練習は、昔の古典を模写する「臨書」と言われることを行っており、

「形が〜上手くかけね〜ww」

「波勢が上手くかけね〜ww」

「扁平に上手くかけね〜ww」

なんて四苦八苦を楽しんでいます。

現在、女性の書家で隷書の竹中先生という方の教室で学ばせてもらっていまして、その中でこんな感じで進めていけば良いんだと感じた臨書の手順について徒然と書いていこうかと思います。

臨書の種類

さて、臨書の話をするために、臨書についてwikipediaに記載があるので引用いたします。

手本を見ながら書くことを臨書(りんしょ)といい、古典などの学習手段とされている。臨書には、形臨(けいりん)、意臨(いりん)、背臨(はいりん、暗書(あんしょ)とも)の方法があり、それを用いて技術・書作の原理を習得し、創作活動への自己の成長を図る。対象となる手本の全部を臨書することを全臨といい、その一部の臨書を節臨という。臨書は古来から行われており、奈良時代光明皇后による王羲之の『楽毅論』の臨書が正倉院に現存する。臨書に対し、他人の書を参考にしないで、自分で創意工夫して書くことを自運(じうん)という

wikipediaより

 はじめにでざっくり書いたことと同じで、臨書はうまい人の筆などで書かれた文字を真似すること。模写、コピー、見様見真似、模倣、、、様々な言葉がありますが書道の中では臨書(りんしょ)が広く使われる言葉になります。

 さて、そんな臨書ですが、やり続けることで筆の文字が上手くなります。また、極めて行く人はその文字の雰囲気や癖なども書分けられるようになっていきます。

 臨書を始めたばかりの頃から、上手くなる流れのなかで臨書も段階があり、それが引用にある

  • 形臨(けいりん)
  • 背臨(はいりん、暗書(あんしょ)とも)
  • 意臨(いりん)

こちらになります。

上から順にステップアップですね。

形臨(けいりん)は、読んで字のごとく、形をまねること。
学校の書写の教科書や書道教室で先生に書いてもらう見本を真似ることがこちらの形臨になります。

次に背臨(はいりん)「暗書(あんしょ)」
何も見ずに書けます!!書きます!!

最後に意臨(いりん)。
これはかなり難しいステップかな~と私なりに考えているところです。意筆(いひつ)、その古典や習う書体から滲みでてくる文字の性格を真似る臨書になります。

「臨書」と言葉を簡単に言っていますが、調べていくと色んな意味が含まれていることに驚きます。
また、書道は「道(どう)」の一つに数えられよく耳にする言葉に「守破離」があります。

守=師匠の行動や技を忠実に守り、模倣すること。
破=忠実な型に乗っ取り、よりよくなる箇所を見極め、型を破り、発展させること。
離=昇華した技などをもって、師匠の元を離れ、より発展させて確立していくこと。

書道における臨書はこのにあたる行為だと私は考えています。守破離の「守」、この言葉の中に3種類も意味が含まれているのだと、ととても感動いたしました。

臨書1つ考えても、いろんな意味があるのだなと感慨深い気持ちになるとともに、臨書の次があることを忘れてはいけません。

それが「倣書(ほうしょ)、創作(そうさく)」のステップになります。

ここでは臨書を重点的に書いているので別の場所で書いていこうかと思いますが、何かを極めることって長い時間がかかるものなのだなとしみじみと思います。

終わりに

臨書を元に、出品作品を書いているとこれは「書」で締めくくればいいのか、「臨」で締めくくればよいか、不安になることがあります。

まだまだ私が未熟な証拠かもしれませんが、使い分けがはっきりしていないと不安になるのもまた事実。

先生に聞いて私なりに解釈したところ、

  • もっぱらの模倣が臨書 → 「臨」
  • 誰かの作品「書」を臨書 → 「書」
  • 古典の文字を別の書体や別の書家の書風で書く → 「書」

このような認識となります。

道を極めることは、その道で稼ぐこと、尊敬されること、心理を突き詰めていくこと。なのかなと思います。

まだまだ私は書道の世界の一端を知ったばかりです。調べ、押し広げ、その道を進んでいきたいと思います。その上で、こちらを読んで頂けた方の進まれる一助になれば幸いです。